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実践的18650リチウムイオン電池の使用法

 
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18650Li-Ion電池を1本使う場合の注意 

 リチウムイオン電池からエネルギーを取り出す際に大切なことをあげると
 (1)放電終止電圧(2.30V)以下にしない。・・・過放電
  (2)ショートし(続け)ない。・・・・・・・短絡(過電流)






18650電池を1本使う場合の留意点

 リチウムイオン電池からエネルギーを取り出す際に大切なことは、
(1)放電終止電圧(2.30V)以下にしない。・・・過放電
(2)ショートし(続け)ない。・・・・・・・短絡(過電流)
 の2点です。電池パックを利用する場合は、上の2点の保護はパック内蔵の保護回路が担当します。問題は、リチウムイオン電池1本で使用する場合です。電池単体で売られているので、ともすると保護回路なしで使うこともあるからです。ランプを点灯させたままにすれば、簡単に放電終止電圧以下になってしまいます。そうなると、もう充電すらできなくなります。ショートし続ければ発火の危険すらあります。

パナソニック製18650リチウムイオン電池

パナソニック製リチウムイオン電池

パナソニック製18650リチウムイオン電池 保護基板付とのサイズ比較

黒いフィルムで覆われた保護基板付18650

パナソニック製18650リチウムイオン電池長さ比較

保護基板付18650リチウムイオン電池は、直径はオリジナルよりフィルム厚だけ太く、長さは保護基板の厚みと+極の突起が加わり4.2mmほど長くなっています。そのため電池ホルダーを使用する場合は、特に長さ方向に注意して選択する必要があります。


これなら、保護回路が放電終止電圧で出力をカットしてくれるので、機器側は乾電池を使うのと同じような感覚でリチウムイオン電池を使うことができます。もう一つの方法として、電池ホルダー側に保護回路を持たせる方法があります。この場合、充電中は充電器が単独で責任を負うことになり、電池単体で保管中のショートについては保護されませんが、保護回路による電力消費もないというメリットはあります。これについては電池ホルダーの項で触れます。 

保護基板をに実装したパナソニック製18650リチウムイオン電池

保護基板内蔵18650リチウムイオン電池

パナソニック製18650リチウムイオン電池に実装した保護基板

全長は付加された分だけ長くなります。

 保護基板を内蔵した18650バッテリーがメーカから売り出されていれば、それに合せて充電器もエネループのように出てくるのでしょうが、残念ながら電池メーカーからは保護基板内蔵の電池は商品化されていません。すべての責任を負わされる電池メーカーとしては、何をするかわからない一般ユーザ向けにこのような製品はつくれないということでしょうか。

 


 
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【Tips】

 デジタル表示のテスターの表示はせいぜい4~5桁程度ですが、最近の本格的なデジタルマルチメータは、8桁以上の表示も可能です。企業がデジタルマルチメータを新調している理由の一つが、リチウムイオン電池のミリボルト以下の電圧を測るためです。
上記の電池は、受入時電圧差5mV以内でした。秋葉原で購入した全ての中国製は20mVを大幅に超えていました。