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FT-817ND内蔵リチウムイオン電池の開発


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【概要】FT-817単体でも3時間以上運用可能なバッテリーを制作し、製作方法も含めてすべてをオープンアーキテクチャとして公開し、移動運用の発展を願うのがこのプロジェクトです。 

 






FT-817用バッテリーの評価

まず、試作したリチウムイオン電池を含めて、FT-817用各種電源バッテリーの比較結果をご覧ください。各バッテリーパックをFT-817NDに実装した状態で、145.00MHz・FM受信状態、スケルチは軽くかけた状態でAFボリウムは、室内で我慢できる程度+数秒程度の送信(ダミーロード負荷・電圧降下確認のため)における817がシャットダウンするまでの使用可能時間と817に表示されるバッテリー電圧を表します。 

各バッテリーでの受信時間比較

(1)リチウムイオン電池の場合は、運用時間の一部だがハイパワー送信が可能になる。 (2)リチウムイオン電池は付属FNB-85に比べて、2倍以上の運用が可能となる。
FNB-85 FT-817付属のNiMHバッテリーパック DC9.6V 1400mAh 14Wh
EL19 標準エネループパック DC9.6V 1900mAh 18Wh
EL24 エネループPROパック DC9.6V 2450mAh 23Wh
Li-ion ソニー製ラミネート外装Li-ion電池 1400mAhx2 DC10.8V 2800mAh 30Wh
Maxcel 日立マクセル製アルミ外装Li-ion電池 ICP53455ZSU 1620mAhx2 DC11.1V 3240mAh 36Wh
 各バッテリーパックをFT-817NDに実装した状態で、145.00MHz・FM受信状態、スケルチは軽くかけた状態でAFボリウムは、室内で我慢できる程度+数秒程度の送信(ダミーロード負荷・電圧降下確認のため)における817がシャットダウンするまでの使用可能時間と817に表示されるバッテリー電圧表示です。

各バッテリーでの運用可能時間推定

上は、ほぼ受信のみの運用時間ですので、「FT-817マニアになる本」 P.071に掲載されている運用可能時間 FNB-85(76分)と SANYO eneloop(94分)の数字から、送信1・受信3で使用した場合の運用可能時間を推定します。

記号 メーカ型番・容量 運用可能時間(分) 同(時間)
FNB-85 Yaesu FNB-85 1400mAh 76分 1時間16分
EL19 Sanyo エネループ 1900mAh 94分 1時間34分
EL24 Sanyo エネループPRO 2450mAh 148分 2時間28分
Li-ion SONY フィルム外装2800mAh 167分 2時間47分
Maxcel 日立Maxel ICP53455ZSU 3240mAh 209分 3時間29分

※容量比以上に運用可能時間の値が大きいのは、電圧の高さが要因と思われます。

以上と、後のページで述べる部品調達の可能性、組み立て加工方法の検討を行った結果、FT-817内蔵リチウムイオン電池パックの開発を進めることを決断しました。

ユーザレポートのご紹介

 本プロジェクトの成果を製品化した、Shop6502 扱いのFNB-85プラグコンパチブル FT-817ND 内蔵用 Li-Ionバッテリーのユーザから、実測データを頂きましたので御紹介いたします。 <2015.02.13 追記>
 

 
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【Tips】

FT-817NDは、HFから430MHzをオールモードでカバーするため、山岳移動や徒歩での移動に最適なポータブルアマチュア無線機ですが、誰もが指摘しているのが内蔵バッテリーの非力さです。この記事を参考に、製品化して販売されるのも自由ですが、責任はそれぞれで負ってください。記事内容に誤りの無きよう最大限の注意を払っていますが、私は一切の責任を負わないものとさせて頂きます。