(1)FT-817NDの外部電源端子から内蔵充電回路を通じて充電を行い、外部電源電圧を
調整するにより、充電終止電圧を設定することにする。
FT-817NDの充電タイマーは、さらに電池の充電を安全なものにしてくれるがFT-817のCHG設定に関わらず、外部電源電圧が13Vの時約10mAのトリクル充電電流が流れる点に注意する必要がある。
(2)急速充電器は別途用意する。電池本体を外した状態で、電池メーカーの指示通り温度監視を行いながらリチウムイオン電池が求める充電シーケンスを完全に実行する。
【内蔵バッテリーをFT-817の外部電源端子から充電するための電源の選択】
(1)NC-72A(旧FT-817ND付属充電用ACアダプター)を利用する場合
電圧12Vと記載があるが、実際にはトランス使用で無負荷時に13.5V出ている。
このため、無制限に充電を続けると、FT-817ND内蔵の充電制御回路での電圧降下を
考慮しても、バッテリー限界の12.84Vを超える恐れがある。
実際に充電を続けたところ、トリクル充電で48時間後、電圧13.0Vとなった。
※トリクル充電を避けるため、充電終了後は、NC-72Aを取り外す必要がある。
NC-72A利用時は、FT-817NDの充電時間を12時間、もしくは8時間x2回で設定し、かつ、充電終了後はトリクル充電を避けるため、FT-817からACアダプターを取り外す必要があるが、今回制作するバッテリーを満充電することが可能である。
(2)PA-48A(新FT-817ND付属充電用ACアダプタ)を利用する場合
2013年9月に購入したFT-817NDに付属していたACアダプタは、小型のスイッチングタイプに変わっており、銘板にはOUTPUT DC12.0V0.5Aとあるが実測値は11.8Vである。実際、バッテリー電圧が11.7Vになっている状態で、受信時にアダプターを接続すると、FT-817NDは11.8Vと表示した。Li-ion単セル換算で、3.87Vとなり満充電に対してかなりの余裕ある充電状態である。(新FT-817NDで、このACアダプターを選択した理由は、軽量化とともに、過充電避ける意味があったのではないか。)
実際にPA-48Aを11.4Vと表示しているFT-817NDに接続し12時間充電を続けた結果、
11.8V表示となった。また充電状態を保持してもこれ以上電圧が上昇することはなかった。
PA-48Aを充電器として使用する場合、本バッテリーを満充電することはできず、運用可能時間もエネループPRO程度になり、リチウムイオン電池を使用する運用時間的メリットは
半減するがバッテリーの寿命は長くなる。長時間バッテリー運用時は別途追加充電が必要。
(3)外部電源13.5V~16V(FT-817NDの電圧限界値)を利用する場合
電池電圧表示11.8Vからスタートして10時間充電すると、FT-817NDの表示で
バッテリー電圧は最大13.0Vまで上昇していた。 このときの外部電源電圧は、16Vだったので、保護基板が充電をCUTしたと推定。これはバッテリーの上限値12.84Vを超えている。よって、充電器の出力電圧を下げる必要がある。
最適値は12.6Vであるので、外部電源を使用する場合は、電圧を12.8V以下に設定すべきである。また充電時間は、NC-72A利用時と同様放電完了状態から電圧を監視しながら12時間、もしくは6時間x2回で設定するのが良いと思われる。
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