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紫外線殺菌装置の制作


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UV殺菌装置の安価で理想的なモデルの製作

 移動式の紫外線殺菌灯・空気清浄機を作りました

※この作品は大病院で使用されている数百万円以上の製品をモデルに、小規模な病院や店舗での使用を想定して、安全性に配慮し設計しました。

 殺菌作用は波長253.7nm付近が最も強く、その殺菌力は直射日光にも含まれている波長350nmの紫外放射の約1,600倍にも達します。(※1)






設計時の留意点

コントロールプログラム開発

【 ポータブル紫外線殺菌灯の基本仕様 】

ポータブル紫外線殺菌灯のコントロールプログラム開発

 (1)電源ONから点灯までの退避時間を設定する
 (2)10分から6時間程度で数種の点灯時間設定可能
 (3)人が近づくと自動消灯する安全機能の装備
 (4)直接照射モードと空気殺菌モードを設ける
 (5)小型軽量で持ち運び可能な事
 (6)直接照射モードと空気殺菌モードを設ける
 (7)AC100V 15~36W E26/27 UV蛍光管

 以上を念頭にコントロールプログラムの開発しました。

  
紫外線蛍光管の設置位置
完成した紫外線空気清浄機

【 空気殺菌機能 】

完成した紫外線空気清浄機

 本体内部に小型ファンを内蔵し、紫外線照射時に空気清浄(殺菌)機能をもたせています。基本仕様をすべて満足するマイクロコントローラを内蔵しています。操作は2つの押しボタンスイッチで行います。

ベースには重量のあるケースを採用

ハモンドの亜鉛ダイキャストケース

【亜鉛ダイキャストケース】

ハモンドの亜鉛ダイキャストケース

  ベースにはハモンドの亜鉛ダイキャストケースを採用しました。このケースは楽器演奏時のフットスイッチ用に設計された品で重量感があり安定しています。

ケース上部の穴加工

ケース上部の穴加工

ケース上部の穴加工

 ケース上部の中央には、蛍光管ソケットが顔を出す穴とその周囲にガードフレーム取付穴のほか、スイッチ(2個)とセンサーとLEDインジケータそれぞれ3個、電源ケーブル引き込み穴をあけています。

  
ケース上部の部品配置

ケース上部の部品配置

ケース上部の部品配置

 ケース上部には、マイクロコントローラボードと3個のセンサー部を取り付けます。

  

ケース底板の加工と部品配置

E26ソケット

E26ソケットはケース内に沈めてあります

E26ソケット

 重心を低くするためにソケットはケース底に固定してあります、また、蛍光管の周りに空気を流すためケース上部には開口部を設けてあります。 ソケットの周囲には、ガードフレームを取り付けるため、M4でタップをたててあります。位置はケースの中央です。写真ではケガキと保護のためマスキングテープを貼ってあります。

  
E26ソケット

スケールファンとACアダプタ、AC制御基板

E26ソケット

 ケース内には12VのスケールファンとACアダプタ、DC12V電源ユニットを配置しています。AC制御基板はヒューズとUV管のACをスイッチするSSR(ソリッドステートリレー)、12V→5Vシリーズレギュレータを載せています。ケース上部とはモレックスコネクタでACを繋ぎ、5V電源とUV灯制御信号を渡すコネクタで接続しています。

  

 完成した移動型紫外線照射・空気清浄機

完成した移動型紫外線照射機 完成した移動型紫外空気清浄機

ポータブル紫外線殺菌灯・空気清浄機

完成した移動型紫外線照射機 完成した移動型紫外空気清浄機

 左は測定器でUVC領域の紫外線が出ていることを確認しました。オゾンの発生が少ないのがスペクトルからも確認できました。人がいる時は、紫外線殺菌空気清浄機として使用し、人がいなくなった時は、覆いを外して室内全体に紫外線を照射して衣服・家具・床などの殺菌が可能です。2つのボタンスイッチで操作はシンプルです。

 TVニュースで取り上げている病院用の移動式殺菌装置(キセノン放電管を使った大型機)は6000万円もします。米国製で日本の商社が販売しています。寿命100時間のランプは別売り。値段は聞かない方がいいかも!?

  

【Tips】
秋月電子の紫外線パワーLED 秋月電子の紫外線パワーLEDはピーク波長400nmはその通り検出されています。

【紫外線殺菌灯に関する参考サイト】

(※1) 照明設計資料 殺菌灯 Panasonic