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【 先ず、蓋を開けました 】
ケース上側の基板は残量計です
ケース下側には、18650が21本と保護基板、出力ケーブル(赤コネクタ)、30Aヒューズ、充電用DINコネクタが装備されていました。 3並列7直列で合計21本のリチウムイオンバッテリーを交換します。
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USB type-C PD対応パワーバンク(モバイルバッテリー)
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【 分解前に写真を撮ります 】
組バッテリーには、温度センス用のサーミスタや、温度ヒューズのほか、各バッテリーから保護基板へ接続するリード線がとりつけられています。全ての接続点や方向、配線色が再現可能なよう分解前に写真を撮ります。 次に各バッテリーからの電圧検出端子コネクタを外します。
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USB type-C PD ケーブルの動作
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【 バッテリーパック全体の正極側接続 】
念のための30Aヒューズを外し、バッテリーの正極側接続と保護基板を接続しているニッケル板を切断します。負極側も切断し、センサーコネクタを外せばバッテリーパックを分離できます。
18650バッテリーの正極は3本並列にニッケル板でスポット溶接されています。その中央からは保護基板へ接続するニッケル板が伸びています。左側の3mm程のニッケル板は、保護基板に繋がる電圧検出端子になっています。18650の正極側にファイバー製の五円玉のような黒い絶縁紙が貼り付けられているのが判ります。
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3本並列接続を7本直列に並べています
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【 各バッテリー電圧検出用コネクタ 】
このバッテリーパックの場合、全体の負極側から出ている3mmのニッケル板の溶接位置と引出方向もしっかりメモしましょう。
各バッテリー電圧検出用コネクタからは、色分けされた線でバッテリーへ接続されています。ブロック下側の左から、(黒)(茶)(赤)(橙)(黄)(緑)(青)(赤)になっていました。上ブロックへの折り返し(右端)はニッケル板で溶接し絶縁紙が張られています。
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新しい18650バッテリーを、セパレータケースに並べていきます
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【 セパレータとバッテリーは接着】
セパレータや絶縁紙、温度センサーは、大電流バッテリーパックを構成する場合は安全面で重要な意味をもっています。アマチュア用の機器ではこれらを省いた製品も存在しますが、万一の場合に危険なので注意してください。
この時点で全てのバッテリー電圧が、揃っていることを確認します。(工場出荷状態で小数点以下2位まで一致させています)
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【3Pの並列接続】
この6.4mm幅のニッケル板では正極同士、負極同士を接続し、3本並列のブロックをつくります。プラグ側の電極は、ニッケル板がバッテリーの外装に接触しないように、穴の開いたファイバーで絶縁を強化します。
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【バッテリーに電圧検出リードを溶接】
この3mm幅のニッケル板は全体の正極以外は、バッテリーのマイナス側に溶接します。これは電池の外装がマイナス側なので万一接触しても安全なための配慮です。
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【3Pブロックの直列接続】
3Pブロックの直列接続は、ニッケル板の納まりを考えて逆V字にセットした状態で溶接しました。
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バッテリーの電圧検出ラインを接続してブロックを完成させます
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【下側4ブロックの結線】
電圧検出ラインを接続して下側4ブロックを完成させます。
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【上側3ブロックの結線】
電圧検出ラインを接続して上側3ブロックを完成させます。
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【上下のブロックの接続】
上下のブロックをニッケルの幅広板で溶接します。その後、絶縁のファイバー紙を貼り付けます。
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【保護基板の装着】
最初にブロック全体のマイナス側に保護基板を接続します。次に保護基板を右側に折ってプラ板にはめ込んだ後に、プラス側を溶接します。 温度ヒューズやサーミスタは元に位置に熱結合させてカプトンテープで固定します。
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【保護基板の装着】
次に保護基板を右側に折ってプラ板にはめ込んだ後に、プラス側を溶接します。ヒューズは抜く必要はありませんでした。残量計のコネクタを接続してから、バッテリー押さえのゴム板を挟んで蓋を閉めれば完了です。
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【Tips】換装終了
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【7S専用充電器で充電】
充電器で充電し、正常に動作することを確認しました。
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【このバッテリパックの利用法】
ドリルドライバのケースを利用して、100Vインバータを組み込んだポータブル電源に使っています。
25.2V 6500mAh 159Wh バッテリーで 100V 120W 出力
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