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温度感知 ファンコントロール基板


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 温度感知し自動で動作する機器冷却用ファンコントロール基板を制作しました。単独で動作するため、ファンの電源ラインに挿入するだけで冷却が必要な時だけ回転させることができます。

 






温度感知し自動で動作する機器冷却用ファンコントロール基板の制作

温度感知し自動で動作する機器冷却用ファンコントロール基板

【 ファンコントロール基板の試作】

温度感知し自動で動作する機器冷却用ファンコントロール基板

 当初は8ピンのPICで作ってもいいかなと思ったのですが、秋葉原の秋月電子でいいICがありました。PICを作っているMicrochip社の TC622 Low Cost Single Trip Point Temperature Sensor で@100円です。温度検出用のサーミスタ?も内蔵しています。これと小さなN-MosFETを介してDCファンを制御できます。部品点数は僅かに4点です。使用するファンによってはパワーFETが発熱する可能性があるので、少し離して放熱板を付けましたが、小型のファンならば不要かも。

  
ファンコントロール回路

ファンコントロール回路

【 TC622を使用したファンコントロール回路 】

ファンコントロール回路

 TC622の動作電圧は4.5Vから18Vです。ファンは電源電圧で動作可能な物を使用します。50℃で動作開始させるためには、設定抵抗は133kΩ、在庫の固定抵抗100kΩと半固定ボリウム100kΩでは、7℃から110℃まで可変可能です。50kΩのVRがあれば上限65℃でちょうど良いはずです。
(図はTC622のデータシートを転載加工しています 図クリックで拡大)

ファン起動温度の設定方法

ファン起動温度の設定方法

【 ファン起動温度の設定は抵抗値のみの変更で 】

ファン起動温度の設定方法

 データシートに記載されている設定抵抗とファン起動温度のグラフです。100kΩの抵抗と50KΩのボリウムで、5℃から65℃の間に設定を変えることが出来ます。

使用したFETのピン配置

2SK4033ピン配置

【 2SK4033ピン配置 】

2SK4033ピン配置

 動作時の Vgss は測定していませんが、発熱具合からして、しっかり飽和領域までオンしている感じでした。(図はTOSHIBA 2SK4033のデータシートより引用)

電源装置への実装

温度感知基板の配置例

【 DCコンの横にセンサーを配置 】

温度感知基板の配置例

 出来るだけ空気の流れを妨げないようにDC-DCコンバータ放熱器の横に配置しました。基板後は、Li-ion電池18650を7本直列にしてヒューズと保護基板をシュリンクしたバッテリーパックです。

温度制御FANの組込例

温度制御FANを組み込んだポータブル電源装置

【温度制御FANを組み込んだ電源装置】

温度制御FANを組み込んだポータブル電源装

ここで使用した品は友人から頂いたキット(興味のある方はDPS3005で検索してみてください)を改造してリチウムイオン電池を組み込んだポータブル電源装置ですが、オリジナルでは電源を投入するとファンは全速で回転していましたが、この基板の実装によりファンは必要な時だけ回るため静かになりました。室温25℃、13.8V 3A 動作開始から4分後にファンが動作し、直後に負荷オフすると3分後にファン停止しました。

組込用基板の試作完成形

温度制御FANを組み込んだポータブル電源装置

【後付け用ファンコントロール基板】

温度制御FANを組み込んだポータブル電源装

 5Vから15Vのファン電源ラインの途中に挿入するだけで使用出来ること、片面プリント基板が利用できること、ファン制御用FETからの発熱の影響をできるだけ受けないようにすることなどを念頭に試作品を作りました。


【Tips】完成したFAN温度制御基板

完成した温度聖書基板

完成した温度聖書基板

 

 完成した温度制御基板です。ボリウムを右に回すと、その時の温度(センサーを内蔵したIC TC622)でONしファンが動作開始します。左に回すとファンはOFFします。この状態で、その温度から2.5℃ほど上昇するとファンはONします。試しに指でICを温めるとファンが回りだすはずです。黒い熱収縮チューブは加熱前の状態で、蛇の目基板の手ハンダ品です。