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TEXIO GPS-303000の修理


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  実験用電源装置 TEXIO GPS-303000 の修理を完了しました。原因は2か所、シャントレギュレータTL431の故障とフロントパネルに出ている電圧設定用のボリウムでした。部品交換は簡単でした。

 






購入から10年以上経ったら、電圧設定のボリウムの動作が不安定になりました。

電圧設定ボリウムを動かすと電圧が不安定に

【 状況確認 】

 電圧設定用のボリウムを動かすと、電源トランスのタップを切り替えるポイントで電圧が不安定になり、リレーがバタつくのです。使えないことはないので、1年以上その状態で使っていましたが、さすがに気になったので蓋をあけてコンデンサを眺める事から始めました。明らかな電解コンデンサ不良は認められませんでした。

  
コンデンサは正常でした

コンデンサは正常

【電解コンデンサは正常】

 液もれもなく、コンデンサは正常でした。でも10年以上ほぼ毎日使用しているし、数も多くないのでこれを機会に全ての電解コンデンサを日本製に交換しました。その結果、電源の異常は改善されたようにも思えました。しかし、全快とは程遠い状態です。ここから先は、オシロのプローブを2現象にセットして、デジタル電圧計にも火を入れました。回収した電解コンデンサのチェックに日置のLCRメータも活躍!

制御回路の電源が正常かどうか正負電源ICの電圧をオシロで確認したところ

78M05

TL431付近

【 負電源側にひどいノイズが 】

 数ボルトものノイズが乗っていました。リレー動作時なので必ずしも電源ICが不良ということではありませんが、あとあと疑いたくないので78M05も交換しておきました。さててここからが修理ですね。この状態で、基準電圧はどうなっているかを調べてみると、なんか怪しい波形が,,,

 基準電圧を作っている石は、TL431 でした。これってよく問題を起こす球いや石ですよね。とりあえずこれは交換しなきゃいけない。背の高い電解コンデンサの左の三本脚のTO92パッケージが シャントレギュレータ TL431 です。

リレーのバタつきは収まり、出力電圧も安定しました

問題を起こしていたTL341

【 これが問題を起こしていたTL341 】

 これが問題を起こしていたTL341です。オンセミだとchip1stopで@84円。幸い手持ちがあったので交換しました。殆ど満足できる仕上がりで直りました!
 しかし、13.5V付近だけ、まだリレーがカチャカチャ!うーん、これは、、、

よく使っている電圧設定付近でリレーがバタつくという事は?!

問題を起こしていた10kΩVR

【 オーディオでは直ぐに気付くのですが 】

 俗にいうガリオームでした。写真のサブ基板は、正面パネルのボリウムつまみを外してナットを緩めると簡単に外せます。ボリウムは軸の長さがちょっと長いですが、秋月でも売っています。私は手元にあったもう少し高級なVRと交換しました。よく使うポジションでボリウムが不良化するのは、良く知られた現象です。 使用後すべてのVRを左に回し切って短絡するのはオーディオマニアなら常識のようです。

 

問題を起こしていた部品

【 結局、交換が必要になったのは 】

 電解コンデンサも定電圧IC 78M05も生きていましたので、本当に交換しなければならなかったのは、TL341と電圧設定用の 10kΩ Bカーブの基板用端子のVRでした。これであと10年は大丈夫でしょう。


【Tips】

修理完了後のTEXIO GPS-303000

【 交換した部品と入手先】

 VRを交換したのですが、ローレット無しの品でしたのでツマミを変えました。うーん。ま、いいか。
 TL341はHTC Korea のセカンドソース品が15円VR(基板用ローレット付き)は75円ともに、秋月電子で入手可能です。高回転寿命型もありました(R5.07.8現在)